引越しの作業時間はどれくらい?人数別の目安と長引く6つの原因を現場経験者が解説

引越しの作業時間はどれくらい?人数別の目安と長引く6つの原因を現場経験者が解説

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「引越しは何時間くらいで終わる?」

「単身と家族では、どのくらい作業時間が違う?」

「引越し後に予定を入れても大丈夫?」

と気になっている方もいるのではないでしょうか。

引越しの作業時間は荷物量や建物の条件によって変わりますが、標準的な条件であれば、単身で約2時間、2人暮らしで約3時間、4人家族で約6〜7時間がひとつの目安です。

ただし、これは旧居での搬出と新居での搬入にかかる時間の目安です。

実際には、旧居から新居までの移動時間や家具の分解・組み立て、トラックまでの距離、天候などによって終了時間は前後します。

私は2020年から6年間、3社の引越し会社で3,500件以上の現場を経験してきました。大手引越し業者と地域密着型の引越し業者で勤務し、現場ではリーダーとして作業を担当してきました。

その経験から感じるのは、引越しの作業時間は荷物量からある程度予測できる一方、現場条件によって大きく変わることもあるということです。

この記事では、引越しの作業時間を人数別に紹介し、現場で使える時間の計算方法や長引く原因、少しでもスムーズに終わらせるための準備について解説します。

引越し当日のスケジュールを考える際の参考にしてください。

引越しの作業時間はどれくらい?人数別の目安

引越しの作業時間はどれくらい?人数別の目安のイメージ画像

引越しの作業時間は、荷物量が多くなるほど長くなるのが基本です。

私がこれまで経験してきた現場をもとにすると、標準的な条件での作業時間は次のように考えられます。

世帯荷物量の目安搬出時間搬入時間合計
単身約10㎥約1時間10分約1時間約2時間10分
2人暮らし約15㎥約1時間45分約1時間30分約3時間15分
4人家族約30㎥約3時間30分約3時間約6時間30分

※移動時間を除いた目安です。荷物量・作業人数・建物条件などによって前後します。

単身引越しは約2時間が目安

荷物量が約10㎥の単身引越しなら、

搬出:約1時間10分

搬入:約1時間

合計:約2時間10分

がひとつの目安です。

荷物が少なく、玄関近くにトラックを停められるなど条件が良ければ、さらに短時間で終わることもあります。

反対に、荷物が多い単身世帯やエレベーターのない建物などでは、2時間以上かかることも珍しくありません。

2人暮らしは約3時間が目安

2人暮らしで荷物量が約15㎥なら、

搬出:約1時間45分

搬入:約1時間30分

合計:約3時間15分

が目安です。

2人暮らしになると、冷蔵庫・洗濯機・ベッド・ソファ・ダイニングセットなど、大型家具や家電が増える傾向があります。

荷物の量だけでなく、家具の分解や組み立てが必要になると、さらに時間がかかる場合があります。

4人家族は約6時間が目安

4人家族で荷物量が約30㎥なら、

搬出:約3時間30分

搬入:約3時間

合計:約6時間30分

がひとつの目安です。

家族の引越しは荷物量が多く、大型家具や家電の種類も増えるため、半日以上かかることがあります。

さらに旧居から新居までの移動時間が加わるため、朝から作業を始めても夕方までかかるケースがあります。

Q部長
Q部長

同じ人数でも荷物量にはかなり差があります。「単身だから2時間」と決まっているわけではないので、あくまで目安として考えてください。

引越しの作業時間を計算する方法

引越しの作業時間を計算する方法のイメージ画像

引越しの作業時間は、世帯人数だけでなく荷物量から考えると予測しやすくなります。

私が現場で作業時間を考えるときの目安は、次の計算方法です。

搬入時間=荷物量(㎥)×0.1時間

新居への搬入時間は、

搬入時間=荷物量(㎥)×0.1時間

をひとつの目安にできます。

※上記は、必要な作業人数が確保され、トラックを建物付近に停められるなど、標準的な条件を想定した目安です。

たとえば、

  • 10㎥ → 約1時間
  • 15㎥ → 約1時間30分
  • 20㎥ → 約2時間
  • 30㎥ → 約3時間

です。

もちろんすべての現場に当てはまるわけではありませんが、標準的な条件であれば、私の経験上は作業時間を考えるひとつの目安になります。

搬出は搬入より約15%時間がかかる

旧居から荷物を運び出す搬出作業は、搬入よりも時間がかかる傾向があります。

目安として、

搬出時間=搬入時間×1.15

と考えています。

搬出時には荷物を運ぶだけでなく、

  • 建物の養生
  • 家具・家電の梱包
  • 家具の分解
  • トラックへの積み込み
  • 荷物に合わせた積載順序の調整

などが必要だからです。

一方、搬入では梱包した家財をトラックから降ろして指定された場所へ運んでいくため、標準的な現場では搬出よりスムーズに進みやすくなります。

移動時間は作業時間とは別に考える

引越し全体の終了時間を考えるときは、旧居から新居までの移動時間も忘れてはいけません。

たとえば4人家族で、

搬出3時間30分+移動1時間+搬入3時間=約7時間30分

となれば、9時に作業を開始しても終了は16時30分ごろになります。

さらに休憩や交通渋滞などがあれば、終了時間は後ろにずれる可能性があります。

そのため、引越し当日の予定を立てるときは「作業時間」だけでなく、移動時間を含めた引越し全体の時間で考えましょう。

Q部長
Q部長

引越し業者も荷物量や現場条件から必要な時間を想定してスケジュールを組んでいます。ただし、現場では予想外のことも起こるため、終了時間まで正確に決めるのは難しいです。

引越し時間が長引く6つの原因

引越し時間が長引く6つの原因のイメージ画像

同じ荷物量でも、引越し現場の条件によって作業時間は変わります。

私が経験してきた中でも、特に時間が長引きやすいのは次の6つです。

① 家具の分解・組み立てが多い

大型家具は、安全に運ぶために分解が必要になることがあります。

たとえば、

  • ベッド
  • ダイニングテーブル
  • 本棚
  • 食器棚
  • テレビボード

などです。

家具をそのまま運べなければ、

分解→梱包→運搬→搬入→組み立て

という作業が必要になります。

特に構造が複雑なベッドやパーツの多い家具は、分解・組み立てだけでも時間がかかります。

また、照明・カーテン・時計・突っ張り棒などが残っていると、取り外し作業が必要になる場合があります。

② 荷造りが終わっていない

作業時間が長引く原因として注意したいのが、引越し当日までに荷造りが終わっていないケースです。

ダンボールへ入れる予定の荷物が残っていると、作業員はその荷物をすぐに運び出せません。

特に、

  • 食器
  • 衣類
  • 小物
  • 洗面用品

などが部屋に残っていると、搬出作業と荷造りが同時進行になり、作業効率が落ちることがあります。

引越し業者が到着するまでに、できるだけ荷造りを完了させておきましょう。

③ 見積もり時より荷物が増えている

引越し料金やトラックサイズ、作業人数などは、基本的に見積もり時の荷物量をもとに決められます。

そのため、見積もり後に荷物が大幅に増えると、予定していた作業時間では終わらなくなることがあります。

特に電話やオンラインで見積もりを行う場合は、

  • 押し入れの荷物
  • ベランダ用品
  • 自転車
  • 物置の荷物
  • 細かなダンボール

などの申告漏れに注意が必要です。

荷物が増えれば、梱包・運搬・積み込み・搬入のすべてに時間がかかります。

場合によってはトラックに積み切れなかったり、追加料金が発生したりする可能性もあります。

荷物量に不安がある場合は、実際の荷物や搬出環境を確認してもらえる訪問見積もりを検討しましょう。

▼ 荷物量や搬出経路を正確に確認してもらいたい方は、[訪問見積もりのメリット・デメリット]も参考にしてください。

見積もり時の荷物量や条件を正確に伝えたうえで、複数の引越し業者を比較してみましょう。

まずは比較

料金だけでなく、荷物量や引越し条件を伝えながら自分に合った業者を比較できます。

④ 部屋からトラックまでの動線が悪い

引越し時間を大きく左右するのが、部屋からトラックまでの搬出・搬入動線です。

同じ荷物量でも、

  • 1階か高層階か
  • エレベーターがあるか
  • トラックを玄関前に停められるか
  • 廊下や階段が広いか
  • エレベーターを他の住人と共用するか

などによって作業時間は変わります。

たとえばトラックを建物から100m離れた場所にしか停められない場合、作業員は荷物を持って何十回も往復しなければなりません。

1回あたりの差は数分でも、何十往復と積み重なることで大きな時間差になります。

また、玄関や階段から搬出できない大型家具がある場合は、吊り作業などが必要になることもあります。

⑤ 雨・雪・強風など天候が悪い

悪天候も作業時間が長くなる原因のひとつです。

雨や雪の日は、

  • 家財を濡らさないための対応
  • 床や建物の養生
  • 資材の管理
  • 足元の安全確認

など、晴れている日には必要のない作業が増えます。

特に雪が積もっている場合は、トラックまでの移動そのものに時間がかかることもあります。

また、強風の日はドアの開閉や大型家具の運搬にも注意が必要です。

天候は自分ではコントロールできないため、悪天候が予想される日は普段より時間に余裕を持って予定を組みましょう。

⑥ 作業員の人数・経験・技術力

引越し時間は、担当する作業員によっても変わります。

同じ荷物量でも、2人で作業する場合と3人で作業する場合では、進められる作業量が違います。

また、経験豊富な作業員は、

  • 家具を効率よく梱包する
  • 次に運ぶ荷物を判断する
  • 搬出・搬入の順番を考える
  • 他の作業員へ適切に指示する
  • 無駄な移動を減らす

といった判断をしながら作業できます。

一方、経験の浅い作業員が多いチームでは、一つひとつ確認しながら進めるため時間がかかることがあります。

ただし、作業が速ければ技術力が高いとは限りません。

家財や家屋を傷つけず、安全性を確保したうえで効率よく作業できることが重要です。

▼ 作業スピードだけでは判断できない、[技術力が高い引越作業員の特徴]についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

Q部長
Q部長

上手い作業員ほど、ただ急いでいるわけではありません。必要な養生や梱包を省略せず、無駄な動きを減らしているため、結果的に作業が速くなります。

▼ 引越作業員には、スピードを重視する人・丁寧さを重視する人・両方をバランスよく進める人など、作業スタイルにも違いがあります。詳しくは[引越作業員の3つのタイプ]で解説しています。

引越し時間を短くするためにできる3つの準備

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引越し時間を短くしたいからといって、当日に作業員を急かす必要はありません。

むしろ重要なのは、作業員が到着する前の準備です。

特に次の3つを済ませておくと、当日の作業がスムーズになります。

① 前日までに荷造りを終わらせる

まず優先したいのが、ダンボールへ入れる荷物の梱包です。

引越し当日の朝まで荷造りを続けるのではなく、できるだけ前日までに完了させておきましょう。

▼ 荷造り以外にも準備しておきたいことがあるため、[引越し前日までにやること7選]もあわせて確認しておくと安心です。

特に、

  • 本や小物
  • 食器
  • 衣類
  • 洗面用品
  • キッチン用品

など、ダンボールへ入れて運ぶものはまとめておきます。

また、自分で安全に取り外せるカーテン・時計・物干し竿・突っ張り棒なども準備しておくと、搬出作業を始めやすくなります。

大型家具の分解については、引越し業者が対応してくれる場合もあるため、無理に自分で行わず見積もり時に確認しておきましょう。

② 運ぶ荷物・手荷物・処分品を分けておく

引越し当日は、

「これは運びますか?」
「これは置いていきますか?」

と作業員がお客様へ確認する場面があります。

確認する回数が多くなるほど、作業の流れは止まりやすくなります。

そのため、

  • 引越し業者に運んでもらう荷物
  • 自分で持っていく荷物
  • 処分するもの
  • 旧居に残すもの

を事前に分けておきましょう。

特に貴重品・重要書類・鍵・財布・スマートフォンなどは、他の荷物と混ざらないよう手元で管理するのがおすすめです。

③ 新居の家具配置を決めておく

搬入作業をスムーズにするためには、新居の家具配置を事前に決めておくことも重要です。

特に、

  • 冷蔵庫
  • 洗濯機
  • ソファ
  • ベッド
  • 食器棚
  • ダイニングテーブル

などの大型家具・家電は、設置場所を決めておきましょう。

大型家具を一度置いてから、

「やっぱり反対側へお願いします」

となると、再び移動させる必要があります。

細かな位置まで決める必要はありません。

「冷蔵庫はここ」「ベッドはこの部屋」という程度でも決めておけば、作業員へすぐに指示できるため搬入がスムーズになります。

▼ 家具配置以外にも、当日は確認しておきたいポイントがあります。[引越し当日にやること一覧]では、搬出から搬入までの流れと立ち回り方を詳しく解説しています。

Q部長
Q部長

引越し時間を短くするコツは、作業員を急かすことではありません。荷造りや仕分け、家具配置を済ませて、作業員が止まらず動ける状態を作っておくことが大切です。

引越し当日は終了予定時刻に余裕を持とう

引越し当日は終了予定時刻に余裕を持とうのイメージ画像

引越しの作業時間は、荷物量からある程度予測できます。

しかし、「14時に終わる予定だから14時30分に予定を入れる」といったスケジュールはおすすめできません。

引越し当日は、

  • 前の現場が長引く
  • 道路が渋滞する
  • 想定より荷物が多い
  • 家具の分解に時間がかかる
  • トラックを近くに停められない
  • 悪天候で作業ペースが落ちる

など、予定外のことが起こる可能性があります。

特に時間指定のない午後便やフリー便では、前の引越しの進み具合によって作業開始時間が前後することがあります。

そのため、引越し当日に役所の手続きや家具・家電の配送などを予定している場合は、時間に余裕を持たせましょう。

可能であれば、時間を変更しにくい予定は別日にするのもひとつの方法です。

引越しの終了予定時刻は「確定時間」ではなく「目安時間」と考えておくことが大切です。

スムーズな引越しを目指すなら、料金だけで決めず、複数の引越し業者を比較しておくことも大切です。

業者選びも大切

複数社を比較すれば、料金だけでなく自分の荷物量や希望に合った引越し業者を探しやすくなります。

まとめ|引越し時間は荷物量と現場条件で変わる

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引越しの作業時間は、荷物量からある程度予測できます。

標準的な条件であれば、

単身:約2時間
2人暮らし:約3時間
4人家族:約6〜7時間

が搬出・搬入にかかるひとつの目安です。

さらに私の現場経験では、

搬入時間=荷物量(㎥)×0.1時間

搬出時間=搬入時間×1.15

として考えると、作業時間をイメージしやすくなります。

ただし、実際の引越しでは、

  • 家具の分解・組み立て
  • 荷造りの進み具合
  • 荷物量の増減
  • 搬出・搬入動線
  • 天候
  • 作業員の人数・経験・技術力

などによって時間は変わります。

さらに旧居から新居までの移動時間も必要です。

そのため、引越しの作業時間は予測できても、終了時間まで正確に決めることはできません。

少しでもスムーズに終わらせるためには、

荷造りを終わらせる
荷物を仕分けておく
新居の家具配置を決めておく

といった事前準備が重要です。

引越し当日は終了予定時刻ギリギリに予定を入れず、時間に余裕を持ったスケジュールを組んでおきましょう。

▼ 引越しの作業時間だけでなく、作業員の技術力や梱包・運搬の上手さについて知りたい方は、[技術面完全ガイド|上手い引越し作業員の見分け方]も参考にしてください。